財務金融委員会法律案

関税定率法等の一部を改正する法律案
                (内閣提出第19号)

要旨:
本案は、最近における内外の経済情勢の変化に対応する等の見地から、特恵関税 制度、関税率等について所要の改正を行おうとするものであり、その主な内容は次のとおりである。


一 特恵関税制度の改正

1 平成13年3月31日に適用期限の到来する特恵関税制度について、その適用期限を10年延長することとする。

2 特定の鉱工業産品等について特恵関税を適用できる輸入額又は数量の枠について、平成11年度に特恵関税を適用した輸入額を基準として設定する方式に統一するとともに、その枠を超えた場合に特恵関税の適用を停止する時期を翌月半ばとする方式への統一等を行うこととする。     

3 特定の鉱工業産品等の特恵税率について、無税又は通常の関税率の20パ一セ ント、40パーセント、60パーセント若しくは80パーセントの五段階に多様化することとする。

4 特別特恵受益国に対する新たな特恵関税対象品目を創設することによる特別措置の拡充等を行うこととする。


二 個別品目の関税率の改正

コ一ングリッツへの加工原料用等のとうもろこしの関税割当一次税率の引下げ、紡織用繊維のフロック等の関税率の撤廃等を行うこととする。


三 関税の減免税・還付制度の改正

沖縄県から沖縄県以外の本邦へ出域をする旅客の携帯品に係る関税の払戻し制度を免税制度に変更するとともに、これまで払戻し制度の対象外とされていた物品についても免税制度の対象とすることとする。


四 関税率表の品目分類に関する調整

「商品の名称及び分類についての統一システムに関する国際条約」に定める品目表が改正されること等に伴い、関税率表の品目分類に関する所要の調整を行うこととする。


五 暫定関税率等の適用期限の延長

1 平成13年3月31日に適用期限の到来する暫定関税率について、その適用期限を1年延長することとする。

2 平成13年3月31日に適用期限の到来する石油関係の関税の還付制度について、その適用期限をI年延長することとする。

3 平成13年3月31日に適用期限の到来する農産品に係る特別緊急関税並びに牛肉及び豚肉等に係る関税の緊急措置について、その適用期限を1年延長することとする。


六 税関手続の簡素化等

税関手続の簡素化等のため、執務時間外における外国貿易船等への貨物の積卸 しに係る許可制を届出制に変更するとともに、執務時間外における保税地域への貨物の搬出入等に係る届出制を廃止する等所要の改正を行うこととする。


七 その他の改正  

その他所要の規定の整備を行うこととする。


八 施行期間

この法律は、平成13年4月1日から施行することとする。ただし、四については、平成14年1月1日から施行することとする。


(附帯決議)

関税定率法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議

政府は、次の事項について、十分配慮すべきである。

一 関税率の改正に当たっては、我が国の貿易をめぐる諸情勢を踏まえ、国内産業、特に農林水産業及び中小企業に及ぼす影響を十分に配慮しつつ、国民経済的観点 に立って国民生活の安定に寄与するよう努めること。 なお、関税の執行に当たっては、適正・公平な課税の確保により一層努めること。

一 輸入の増加により国内産業に重大な損害を与える等の事実がある場合に発動されるセーフガード問題については、WTOセーフガード協定等に従った的確な事実認定に基づき、適切かつ速やかに対処すること。

一 高度情報化社会の急速な進展により、経済取引の国際化及び電子商取引等の拡大が進む状況下で、税関における事務の一層の情報化、機械化を図るとともに、従来にも増した執行体制の整備に特段の努力を行うこと。

一 最近における国際化の著しい進展、相互依存等による貿易量、出入国者数の伸長等に伴う業務量の増大、銃砲、覚せい剤をはじめとする不正薬物、知的財産権侵害物品、ワシントン条約該当物品等の水際における取締りの国際的、祉会的重要性にかんがみ、高度の専門知識を要する税関業務の特殊性を考慮し、職務に従事する税関職員の定員確保はもとより、その処遇改善並びに機構・職場環境の充実等に特段の努力を行うこと。

 

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