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永田町通信
(H18・4.11)
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 偽メール問題で迷走を続けた民主党は、とうとう党執行部の総退陣にまで発展し前原代表に代わって小沢一郎代表が選出された。この情けない姿は、民主党への国民の信頼を傷つけただけの問題ではない。小選挙区制度による二大政党制で政治改革を目指した政治の理念に疑念を持たざるを得ない。何故ならば、小選挙区制度はAかBの二者択一選挙であり政権交代可能な政党政治を創り常に緊張感のある政治を目指すのがその目的であったはずである。しかし、それは、与党と野党の均衡した力でなければならない。去年の郵政選挙のように与野党のバランスが大きく崩れた場合は、どうしても緊張感がなくなる。民主党は党内を掌握するための布陣もなく、政策課題もなく、国民世論を意識した政治選択もないということでは肝心の野党としての仕事が遅れていたのではないか。格差社会が小泉改革の負の部分として浮かび上がり政権追求の好機を迎えたこの時期にメール問題で自滅したのは、野党が託された役割を見失ったからではないか。事態を此処まで悪化させたのは、ひとり前原代表のせいではない。このメール騒動の最中ベテラン議員たちは前原執行部を遠巻きにして眺め中堅若手は傍観姿勢が目立っていたように見受けられた。このような党の危機的状況には党員全員が必至で立て直しをはかるべきである。幸い小沢代表のもと党内実力者が、それぞれ、重要ポストに就かれたのは、雨降って地固まるである。これで民主党が再生できなければ解党への道しかないであろう。

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